「実家が空き家になっているけれど、なかなか見に行けない」そう感じている方は、少なくないと思います。
遠方に住んでいる、仕事が忙しい、行くたびに気が重くなる。
理由はそれぞれでも、「とりあえず鍵はかけてある」という安心感で、ひとまず気持ちを落ち着かせているケースも多いのではないでしょうか。
ただ、近年の犯罪グループの手口は、「鍵のかかった家を破る」だけではなくなっています。
管理されていない空き家が、犯罪の「準備場所」として利用されるケースが実際に報告されています。
放置のリスクは、空き家そのものだけにとどまらない。今回はその実態と、できることを一緒に整理していきます。
香川県の空き家で、屋根の上にバッテリーと小型カメラが設置されているのが発見されました。
設置したのは犯罪グループとみられており、目的は近隣の民家を遠隔で監視すること。
住民が不在になるタイミングを把握して、空き巣や強盗の「下見」に使っていたと考えられています。
空き家そのものから何かが盗まれたわけではありません。
空き家が、犯罪の準備をするための「場所」として利用されていたのです。
所有者は、まったく気づいていませんでした。
管理されていない空き家には、犯罪グループにとって利用しやすい条件が重なっています。
誰も訪れない。
誰も気にかけない。
屋根や室外機の裏に何かを置いても、何週間も発見されない。
こうした「空白」が、悪用される入口になります。
「誰も来ない場所=何をしても気づかれない場所」という構造です。
これは特別な話ではなく、管理の頻度が低いほどリスクが高まるという、シンプルな話でもあります。
犯罪グループの中には、特定の地域に拠点を持たず、広いエリアを移動しながら犯行を繰り返すタイプも増えているとされています。
都市部だけの話ではなく、防犯意識が低く人目が少ない地方エリアの空き家も、ターゲットになりうる状況があります。
実際、今回のケースは香川県ですし、先日、群馬を拠点に空き家専門に窃盗を働いていた外国人グループは、何度も四国で犯罪を犯しています。
「うちの地域は田舎だから大丈夫」という感覚は、現状では必ずしも根拠のある安心にはなりません。
一度、前提を見直す必要があります。
「自分の空き家、大丈夫かな」と思ったら、まず以下の場所を実際に見てみてください。
普段は目が向かない、死角になりやすい場所です。
屋根の上・軒下
普段はほとんど見上げない場所です。見慣れない器具やケーブルがないか確認してください。
エアコンの室外機の下・裏側
物陰になりやすく、小型のものを隠しやすい場所です。
庭の植え込みや生垣の中
道路からは見えにくく、外から簡単に近づける場所でもあります。
ガレージの隅・物置の隙間
人目につきにくい場所として悪用されやすいです。
「なんかおかしいな」という違和感があれば、それで十分です。細かい知識がなくても、「いつもと違う」という感覚を大切にしてください。
ここは特に大切なポイントです。
絶対に素手で触らないでください。
犯人を特定するための証拠(指紋など)が残っている可能性があります。
触れてしまうと、その証拠が消えてしまうことがあります。
見つけた場合は、そのままの状態を保ちながら、すぐに警察へ連絡してください。
「勘違いかもしれない」と思っても、連絡して問題ありません。
むしろ、そのくらい気軽に相談してもらえると助かる、というのが現場の声です。
大がかりな対策をしなくても、できることはあります。
管理者が定期的に訪れている空き家は、それだけで「人が来ている場所」という印象を与えます。
犯行グループにとっては、リスクが高い場所と判断されやすくなります。
月に1回でも、足を運ぶ習慣が抑止力になることがあります。
センサーライトや防犯カメラの設置も、「見られる前に、こちらから存在を示す」という意味で効果が期待できます。
設備があること自体が、近づきにくい雰囲気をつくります。
遠方に住んでいて頻繁に行けない場合は、管理サービスの定期巡回を活用することも選択肢のひとつです。
空き家が増えること自体は、必ずしも問題ではないとぼくたちは考えています。
ただ、誰にも気にかけられなくなった空き家は、所有者にとってのリスクになるだけでなく、周辺地域の安全にも影響を与える可能性があります。
「誰かが気にかけているかどうか」。その一点で、空き家が地域の資産になれるかどうかが変わってくると思っています。
定期的な管理を、プロに任せてみませんか。
空き家管理舎では、定期巡回・外観確認・草刈り手配・写真付き報告書の送付など、遠方にお住まいの所有者さまが「見に行けない」を解決するサービスをご提供しています。単発の臨時巡回からご利用いただけます。