親が長く暮らした実家が、今は空き家になっている。
荷物もまだ残っているし、売るのも貸すのも壊すのも、なかなか決められない。
だから「そっとしておく」…そんな方は少なくないと思います。
その気持ち、とてもよくわかります。
でも近ごろ、空き家を狙った窃盗被害が各地で増えています。
ある地域では、一日のうちに数十件もの空き家が立て続けに被害に遭った事例も報じられました。
ニュースを見て「うちの実家は大丈夫かな」と、ふと不安になった方もいるかもしれません。
実は、被害を防ぐために大切なのは、高価な防犯グッズをそろえることより先に、「空き家に見せない」こと。
この記事では、狙われやすい家の特徴と、今日からできる小さな対策をお伝えします。
各地で、空き家を狙った窃盗事件が報じられるようになりました。
ある地域では、一日のうちに数十件もの空き家が立て続けに被害に遭った事例も報告されています(※2026年に報道された事例をもとにしています)。
しかも、窓ガラスを焼き切って侵入するといった、かなり大胆な手口だったといいます。
普通の住宅で同じことをすれば、音や様子ですぐに気づかれてしまいます。
それでも被害が起きてしまうのは、「ここは誰も帰ってこない」と思われているからだと考えられます。
空き家には人の気配がありません。
近くの家と距離が離れていれば、多少の物音がしても不審に思われにくい。
時間をかけてゆっくり物色できてしまう。狙う側から見れば、都合のよい場所になってしまっているのです。
そして、「ここは空き家だ」と教えてしまっているのは、実は建物そのものの状態であることが多いのです。
管理が行き届いていない空き家は、遠くから見てもわかります。
たとえば、こんな状態です。
草が膝の高さまで伸びている。
玄関先に落ち葉やチラシがたまっている。
郵便受けがいっぱいになっている、あるいは投入口にテープが貼られたまま。
こうしたサインは、「ここには誰もいない、誰も気にかけていない」というメッセージを、外に向けて発信してしまっています。
狙う側は、そこを見ているのです。
「防犯カメラをつけましょう」「鍵を二重にしましょう」…こうしたアドバイスはよく聞きますし、もちろん有効です。
ただ、現場を見てきた実感として、それより前に大切なことがあると感じています。
それは「空き家に見せない」こと。
草が刈られていて、玄関がきれいで、郵便受けが整理されていて、人の出入りがありそうに見える。
そういう家は、狙う側から見ると「誰かが管理していそうだ」「手を出すと面倒そうだ」という印象を与えます。
つまり、管理されている状態を保つこと自体が、被害を遠ざける現実的な対策になり得るのです。
特別な機器を買い足すより先に、まずここから始められます。
とはいえ、「じゃあ管理しましょう」と言われて、すぐ動ける人ばかりではないと思います。
実家が空き家になっているとき、多くの方が抱えているのは「面倒だ」という気持ちだけではありません。
「向き合うのがつらい」という感情もあるのではないでしょうか。
親が長く暮らした家。
まだ荷物が残っている。
思い出もある。
売るのも、貸すのも、壊すのも、どれも決めきれない。
だから、そっとしておく。そういう方はとても多いと感じます。
でも、その状態が続くと、被害のリスクが少しずつ高まっていきます。
建物も傷み、草は伸び、近所への影響も広がっていく。動きたいのに動けないまま、時間だけが過ぎていく…。
これは本当に、よくあることです。
ここでお伝えしたいのは、「売る・貸す・壊す」といった大きな決断は、今すぐしなくていい、ということです。
決められないなら、決めなくていい。ただ、「管理する」という小さな一歩なら、今日からでも始められます。
大切なのは、実家が今どんな状態になっているかを知ることです。
草は伸びていないか。
郵便受けはあふれていないか。
玄関まわりはどうなっているか。
近くに住んでいれば、週末に一度見に行くだけでも状況はつかめます。
遠方でなかなか見に行けない、という方もいると思います。
その場合は、地図アプリで実家の外観を確認してみるだけでも、ひとつの手がかりになります。
それも難しいときは、地域の管理業者や近くの知人に様子を見てもらう方法もあります。
小さな確認の積み重ねが、結果として家を守ることにつながっていきます。
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